1日の摂取カロリーの計算方法:基礎代謝から目標まで
1日の消費カロリーは、体が1日に使うエネルギーの量です。研究施設でなければ正確には測れませんが、計算式を使えば誤差はおおむね10%前後。スタート地点としては十分で、あとは実際の体重の変化を見ながら調整していきます。
ステップ1:基礎代謝量を計算する
基礎代謝量は、何もせず安静にしているときに使われるエネルギーです。呼吸、心臓、脳、体温の維持などに使われます。成人向けの計算式として世界で広く使われているのがミフリン・セントジョー式(1990年)です。
- 男性:10 × 体重(kg)+ 6.25 × 身長(cm)− 5 × 年齢 + 5
- 女性:10 × 体重(kg)+ 6.25 × 身長(cm)− 5 × 年齢 − 161
日本の計算サイトでは、ハリス・ベネディクト式や、日本人のデータをもとにした国立健康・栄養研究所の式もよく使われます。どの式も「目安」であることに変わりはなく、数十kcalの差を気にする必要はありません。
体脂肪率がわかっている場合は、キャッチ・マカードル式(370 + 21.6 × 除脂肪体重(kg))のほうが合うこともあります。筋肉は脂肪よりエネルギーを多く使うため、体組成を反映できるのが利点です。
ステップ2:活動量をかける
1日の総消費カロリー(TDEE)は、基礎代謝に体を動かした分を足したものです。よく使われるのは、基礎代謝に活動係数をかける方法です。
- 1.2 — デスクワーク中心で、運動はほとんどしない
- 1.375 — 週1〜3日の軽い運動
- 1.55 — 週3〜5日の中程度の運動
- 1.725 — 週6〜7日の激しい運動
- 1.9 — 肉体労働、または1日2回のトレーニング
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」でも、身体活動レベルを「低い・ふつう・高い」の3段階(約1.50・1.75・2.00)で表しています。ただし掛け合わせる基礎代謝量の出し方が違うため、上の係数と混ぜて使わないようにしましょう。いちばん多い失敗は、活動量を高く見積もりすぎることです。デスクワークで週3回ジムに通う程度なら、1.725より1.375〜1.55に近いと考えてください。
ステップ3:目的に合わせて調整する
- 体重を維持したい — 総消費カロリーと同じくらいを食べます。
- 痩せたい — 総消費カロリーの10〜20%を減らすと、空腹に悩まされずに週あたり体重の0.5〜1%ほど減るのが一般的です。「脂肪1kg ≈ 7,200kcal」という目安もありますが、特に最初のうちは水分で体重が大きく上下します。
- 体重を増やしたい — 5〜10%上乗せすると、脂肪よりも筋肉を中心に増やしやすくなります。
それ以上に大きく減らすと、空腹感が強くなり、元気が出なくなり、筋肉も落ちやすくなります。どのくらい減らせばよいかはアンダーカロリーの計算方法で詳しく説明しています。
計算例
女性・30歳・158cm・55kg・週2回の軽い運動:基礎代謝 = 550 + 987.5 − 150 − 161 ≈ 1,230kcal。総消費カロリー ≈ 1,230 × 1.375 ≈ 1,690kcal。15〜20%減らして痩せるなら、1日およそ1,350〜1,440kcalです。
男性・40歳・172cm・72kg・デスクワーク:基礎代謝 = 720 + 1,075 − 200 + 5 = 1,600kcal。総消費カロリー ≈ 1,600 × 1.2 ≈ 1,920kcal。痩せるなら、およそ1,540〜1,730kcalが目安です。
イメージしやすいように言うと、ご飯1膳(150g)が約230kcal、コンビニのおにぎり1個が約170〜200kcalです。1,400kcalの1日は、意外と「普通に食べられる」量だとわかるはずです。
Temfy Nutriの計算方法
Temfy Nutriは初回起動時の簡単な質問から目標を計算します。目的、性別、年齢、身長、体重、体脂肪率(「わからない」を選ぶことも、参考画像と見比べることもできます)、目標体重、1日に歩く量、運動の頻度です。「基礎代謝 × 係数」より少し踏み込んで計算します。
- 体脂肪率を入力しない場合は、BMIと年齢から推定します(Deurenberg式)。
- 基礎代謝はキャッチ・マカードル式で計算し、ミフリン・セントジョー式と照らし合わせます。両者の差が15%を超える場合は平均値を使います。
- 運動と歩行は、一律の係数ではなく体重にもとづいて個別に加算します。
- 減量時のカロリー不足は総消費カロリーの20%、週あたり体重の0.75%までに抑えられ、基礎代謝や男性1,500kcal・女性1,200kcalを下回ることはありません。
たとえば30歳・180cm・80kg・軽い運動・1日約3km歩く男性が「痩せる」を選ぶと、目標は約1,820kcal、たんぱく質140g、脂質51g、炭水化物200gになります。カロリーをPFCにどう振り分けるかはPFCバランスの計算方法をご覧ください。
出した数字はスタート地点
どの計算式も、上下に5〜15%ずれることがあります。2〜3週間たったら現実と照らし合わせましょう。きちんと記録しているのに体重が動かなければ100〜200kcal減らし、週に1%以上のペースで減っているなら少し増やします。見るのは毎日の上下ではなく、1週間の平均です。
これらの計算式は健康な成人を対象としたものです。妊娠中・授乳中の方、糖尿病や腎臓病、摂食障害のある方、10代の方は、医師や管理栄養士と相談して摂取量を決めてください。計算ツールはその代わりにはなりません。
写真でカロリー計算
Temfy Nutriは目標に合わせて1日のカロリーとPFCを算出し、料理の写真からカロリー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食材を数秒で推定します。